大判例

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東京高等裁判所 昭和42年(ラ)526号 決定

賃借地上の建物の譲渡にともなう賃借権の譲渡に関する賃貸人の賃借権の譲渡についての承諾に代わる許可の裁判(借地法第九条ノ二)は、借地権者が賃借権の目的たる土地の上に存する建物を第三者に譲渡しようとする場合に、借地権者の申立によつてなされるもの(同条第一項)で、建物の譲渡と同時になさるべき賃借権の譲渡をする前に申し立てることを要し、建物を既に譲渡して賃借権を譲渡した者及び建物の譲渡を既に受けてそれにともない賃貸人に対抗できない賃借権の譲渡を受けた第三者は、右法案に基づく許可の裁判を求めることはできないし、このように、建物の譲渡を受けた第三者は、建物譲渡人において同法条に基づく許可の裁判を求めることができない以上、右の譲渡人に代位して許可の裁判を求めることはできないと解すべきである。

記録によると、抗告人は、本件建物にその所有者から賃借して居住していたところ、昭和二十七年十月十七日、本件建物を売買によつて取得し、昭和三十年十一月二十七日、その所有権移転登記を受けたことが明らかであつて、既に本件賃借地上の建物につき譲渡がなされたことが認められるので、もはや借地権者において賃貸人に対し承諾に代わる許可の裁判を求めることはできないものであるから、抗告人が同人に代位して許可の裁判を求めることはできない。

(長谷部 鈴木信 舘)

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